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僕の中にある矛盾

 5月はとても忙しかったです。フランスとドイツに出張もあり、決算報告書作成の時期でもあり、新入社員のことも気になるし、得意先の事故もあるし、三秋ホールでの絵の展覧会、仕事そのものもそれなりに忙しくて…

 そんな中いろいろと考えることがありました。社員さんを本当に幸せにしているのかどうか?「働き方改革」が盛んに言われるようになってきました。実はもう5~6年前から、「この、早朝から夜遅くまで、疲れきるまでの猛烈な働き方はどうなんだろう?」と。かと言って特別な能力のない自分たちがのんびりやっていたのでは、どんどん進む社会・業界から置いてけぼりを食らうのではないか?
他人以上の努力をしないと心身ともに成長しないと。
 そこで、先ずは社員さんたちには「遅くまで働くな!でも、売り上げは落ちてもいいから、利益そのものは増やそう」と話しかけ、みんなが意識を変えていってくれて、残業は減ったけど、売上も利益も落とさないようになってきました。
それはそれで良いです。

 この5月にフランスに行った時。やはりフランス人(ヨーロッパの人)はよく休みます。基本的に昔からお金持ちです。そこに生きることに必死の難民が少しずつ移住してきました。その人達は社会の底辺から安い給与なものだから、長時間働き生きていこうとする。すると、のんびりしていたフランス人は仕事を奪われる。フランス人にお金が足りなくなり、生活が苦しくなる。そこで「あいつらが来たから我々の仕事が無くなった!奴らは出ていけ!」と。「フランス人も彼らみたいに働けば?」

 今の若者は「給与よりも、休暇が大切」らしい。それはフランス人みたいじゃないですか?タイやインドネシアに行った時も、猛烈に頑張る若者をたくさん見ました。彼らは猛烈な努力に応じた結果を求めています。タイの金持ちは日本のそこらの金持ちとは桁が違うように思います。日本人は気づかない内に<大国病>になっているのでは?と感じてしまうのです。かと言って、自殺に追い込まれるまで働くことが良いことと思えません。自分達もいつ、フランス人のようになるかもしれません。そうなってもだれも責任を取ってくれません。勿論、自己責任ですよ。僕は今、こういう矛盾を抱えています。

 本当に大切なことは何なんだろうか?安易な休暇を増やすことが、結局将来に渡っては社員さんの幸福を守れないのではないか?と。働くこと自身にモチベーション向上ができれば、仕事をしている感覚でなく、何か趣味をやっているイメージに持っていければ、努力も楽しいし、長時間労働もむしろ楽しいかもしれないし、趣味なら義務感がないから、パッと切り替えて別のこと(例えば「釣りに行こう!」的な)をし始めるのにも、精神的に無理がない。でも、ずっと続けることでライフワーク的にキャリアを積み上げられる。結果、社員さんが物心両面で幸せになる。理想に近づきたいと思うのですが…なかなか…精進します。

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