共栄木材

menu

ボルドーのコルビジェ建築

5月にボルドーに行った時に、得意先の営業部長が「建築に興味があるなら、コルビュジェを見に行きませんか?」と、コルビュジェがその昔、ボルドー市からの依頼で労働者用アパート群を設計し、それが今も残る場所に連れていってもらいました。
 そこでまた良い出会いがあったのです。雨上がりの空の下、コルビュジェの建物を見ていると、改修工事をやってるおっちゃんが「気になるんやったら、入っておいで!」と言ってくれ、「ありがとう、行くわ」と、その建築の中に入っていきました。ジーンと言うおっちゃんですが、いくつかのコルビジェの建物を買い取り、改修して貸し出ししているようでした。あまり商売気もないけど、好きなんでしょうね。僕の不確かな英会話の聞き取りによると、この7月にこの建物群がユネスコに登録されて、住むのも改修も売買もいろいろと制限されてしまうようです。ジーンが近隣のいくつかの建物も所有・管理していて見せてくれました。ボルドーに生まれ育った得意先の営業部長ですら、「こんなん、はじめて!コルビジェ、すごいし、今日はすごくラッキー!」と感動していました。

「コルビュジェの建築だからすごい」ってわけではないですが、確かに約100年前にこの建築が出来上がり、しかも安くするためのアイディアがいっぱいあり、かつ、内部にはディテールへのこだわりがちりばめられていて、どこを見ても美しい。次行くことがあれば、この建物にジーンが泊めてくれると言ってました。もし、今、これらの建物が新築されたとしても、本当にカッコ良くて、使い勝手もよくて、安くできるだろうなって思います。コルビジェ、恐るべしです!
 これらの建物が壊されず、手を入れられていつまでも守られることを祈ります。そして単なる遺産としてだけではなく、金持ちの投資対象にならず、普通の人が普通に住み続けることが、本当の意味で建物を守り慈しむことになると思います。それにしても僕は運がいい。ジーンともいつまでも付き合いたいです。
ボルドーのコルビジェ建築

ブログTOPに戻る

TOP