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オーストラリアの焼杉

先般、オーストラリア・ブリスベン郊外の山中リゾート地で、日本の温泉・スパにインスパイアされた施設を作るプロジェクトが進行していて、その外壁の一部に焼杉を使う為、来て指導していただけないか?という依頼があり、現地に行ってきました。

本来は日本から焼杉を持ち込もうと考えていたのですが、納期と植物防疫等のややこしいことがあり、今回は現地で板を用意するようにしました。樹種はラジアータパインです。現地で簡易な設備を作ることも考えましたが、数量的に設備を作る程のこともないので、伝統的な三角焼きを指導しました。見た目ほど危険な作業ではありません。樹種による仕上がり、焼き加減、加工材の薄い部分の問題、着火の仕方等、さまざまに現場でアレンジしながら丸1日半でほぼ完ぺきな「焼板」が作れるようになりました。後は、時間をかけて作業すれば良いというところまで進めて、僕の作業を終えました。

予定では今年の暮れにこの施設は完成予定とのこと。お湯に関しては地下50mからポンプアップして冷泉をくみ上げ温めて使うようです。2032年のオリンピックが予定されているブリスベン。行くことがあれば、是非立ち寄ってあげてください。Sol Element というSpaです。

ところで、今オーストラリアでは、焼杉がとてもクールな外壁材として人気です。
とは言っても杉ではなく、現地のハードウッドやラジアータパインの板を焼いたりして使っているのが主流ですが、焼いて表面の炭を落として黒く塗装して使うパターンが多いようです。しかしながら、日本の本物の焼杉が欲しいという声も割とあり、今後何とか展開していきたいと考えています。


西下健治

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