共栄木材では、「共年美化」(きょうねん びか)という言葉で木材の価値をお伝えしたいと考えています。
会社としては1948年の創業から76年、私個人としては2009年から15年、
社業として木材に向き合い、考えてきたことが、やっと言語化できました。
「共」という言葉は、「共栄木材」の最初の1文字と重ね合わせています。
浄土宗大辞典にある「共生(ともいき)」という言葉、「いまあるすべてのいのちの連綿とした繋がりを大切に」
とする考え方からも、学び、考えさせられました。
先日から配布している会社見学のチラシにも、この言葉を載せています。
共年美化
素材が建て主と共に時間を重ねて変化することを美しいと捉え、
「人と素材が共に生きる」価値を伝えたいと考える当社の造語です。
素材に対する畏敬の念、共に時間を過ごすなかでの愛着、、、
人間と自然の距離が少しずつ遠くなり、「おおらか」さが失われつつある今の時代だからこそ、
私たちに単にモノを売る、のではなく、価値を伝える、材木屋でありたいと思います。
製材所で育った幼少期、学生時代を過ごした京都の街並み、カナダの田舎町の普通の家の美しさ、
スイスでみたピーターズントーの建築の在り方、、、
日々の仕事の中で些細な理由で廃棄され、返品され、クレーム品として処分されていく木材を見た時の葛藤。
今後、様々に場面をみつけこの言葉に込めた想いをお伝えしていきたいと思います。
写真は2015年5月、ドイツの木工機械展にあわせて、レンタカーで周った時のものです。
西下文平