昨年の<IORI>の姉妹建築<ANN>が、バンコク市内で完成しました。<IORI>同様に、躯体構造材はすべてヒノキ、床・野地・壁は構造用合板で建物を固め、特に壁はクリア合板で構造用合板がそのまま美しい仕上げ材に。外壁は杉のSioo:X仕上げ、床はヒノキのフローリング。プロジェクトを進めるのは、タイのビジネスパートナー・TimberCharmです。
建物用途は、母屋の「離れ」であり、デザインも限りなくシンプルに考えつくされています。構造材は、日本で流通する3m、4m材のみで作られ、無理のないモジュール化が考えられています。
建物サイズは室内が約40m2。屋根のあるデッキ部が約13m2、その部分も含めてデッキ全体は約26m2です。とても美しい建物が、日本のヒノキ材で作られていることを、日本人として誇りに思います。
タイも北方に行けば、ラオス国境あたりに、「ラオス桧」と呼ばれる日本のヒノキによく似た美しい樹木があります。それだけにヒノキに対して親近感を感じて頂けるのかもしれません。単に木材だけでなく、日本のプレカット技術、クリア合板、ヒューマンなモジュール等々、ソフトがいっぱい詰まった建物です。