先般、ウェアハウザー社と(株)オーシカの協力を頂いて、弊社三秋ホールにてTJIの講習会を開催しました。今回は住宅より大きなスパンを前提にした講習会でしたので、愛媛の設計事務所さんにご案内をしました。
TJIは北米では当たり前のように使われる材料で、日本に導入されて25年を超えるように聞きました。例えば屋根の垂木として検討する場合、10m位はへっちゃらで飛ばせてしまうのです。床も住宅荷重であれば7,280㎜を簡単に飛ばせられます。工法も在来木造であれ、ツーバイであれ、S造、RC造であれ使えます。うまく組み合わせることで関わる誰もが無理をしないで経済的な建築を作ることが可能です。
ともあれ、少人数の講習会だったので、内容も濃く、たくさんの事例、質疑応答がありました。こういう講習会は今後もどんどんやっていきたいと考えています。
現在、世界的な潮流として建築物の木造化が図られています。ともすれば国産材原理主義的な、補助金に裏付けされた大きな木造物件はたくさんありますが、それが実需になかなか結び付いていかない現状を残念に思っています。
私達は材木屋として、様々な木建材に目を向け、木造建築の可能性を、大手でなくても、地場の工務店、材木屋の手の届く範囲で提供していきたいと考えています。
今流行りのCLTだけでなく、現場で作れるNLT、トラス、防虫防蟻処理LVL、防虫防蟻処理合板、集成材、ペレット、MDF等々、木材の先端は欧米にあると思います。国産材原理主義にならずに、謙虚に学び、それをフィードバックしていく事で、むしろ日本の木材産業は成り立つのではないかとさえ思います。ちょっと偉そうですね… 木造建築構造は、本当に面白いです。