就職活動をする学生は、一般的にはどうしてもビッグネームの会社に流れてしまうのが残念です。ホンダも、ソニーも、京セラも、パナソニック、ソフトバンクだって設立当時は本当に小所帯の小企業。そこで職を得て、皆で頑張って立派な会社になっていった。もちろん、うちの会社をそこと並べ比べようと思っているわけではないですが、小企業と言え、良い会社があるってことは学生さんにも理解してほしいですね。その会社がつぶれないかどうかは、先のことなんて何もわかりません。上場企業だって倒産しますからね。

うちの会社は今年で66年目。自分ではとても良い会社だと思っていますが、いまだ、発展途上というか、変化の真っ最中です。正社員数25名。基本的に全員正社員です。ただ、仕事が忙しくなれば、定年されたOB,OGが手伝いに来てくれるという、フレキシブル(？)な会社です。社員も基本的に辞めません。女性は3名で男所帯ですが、真面目が取り柄って言う奴ばかりです。

来年の新規採用について、理系の、特に物理に興味がある人が来てくれたら良いなって思っています。男女を問いません。新卒でなくても良いです。素直な人であれば、おとなしい人の方が向いているかもしれません。事務をやってもらいながら、同時に木造建築の構造を計算していくことをやって行きたいと思っています。構造は物理学なので、理系を欲しいというのはその点にあります。

世界の先進国の中で、日本の木構造は大きく出遅れており、その理由はきちんとした構造計算による裏付けができないからです。もちろん、都会の大学や構造計算事務所もあり、日本中で大規模、中規模木造建物が建つ時には、彼らが活躍してできるんだけど、実際に建てる職人さんは現地にいても、それを計画できるノウハウは地方に根づきません。だから、各地に中規模の木造建築が建たないのではないかと思うのです。しかもその建築物は公共物件だけ。それを何とかせにゃ!!と思うのです。どうやったら、この思いを共有できる人と出会えるんでしょうか？