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カラ元気も、元気のうち

今回の災害では、本当に甚大な被害が出ました。幸い、うちの会社は裏山が少し崩れたくらいで基本的には無傷でしたが、得意先や、知り合いの材木屋さんでは木材が流され、機械やキュービクルが水に浸かり、未だに再建の目途が立たないところもあります。その中で、自分が被害がないことが、何となく悪い気がして。

僕はこういう事があるたびに思い出す本があります。大学1回生の時に下宿の先輩に「これ、いいから読んでみたら?」と勧められました。アダム・スミスの「道徳感情論」です。
読了はしていませんが一部くだりに、「人は、他人の感情を同じくすることはできない。ただ、想像することはできる。でもその想像はその当事者の感情と必ずしも一致はしない」と。時に一方的な親切の押し付けっぽいのを見ると、うんざりすることがあります。寄り添うことが大切で、話を聞いてあげることが大切だと僕は思います。結局被害に遇った方達も、自分の力で這い上がってくるしかない。その力が遠い将来に、実はその人を強くしたり、生きることの意味の深さを知ったりするんだと思う。
僕は何が正しいかはよくわからないけど、普段は自分の仕事や生活を実直にやり続け、「求められたらいつでも行くよ!」と、寄り添う人でありたいと考えています。

今回の災害でも、ひとつ心強いのは、被害に遇った得意先の人達が笑っている事です。もちろん、心の底は笑えませんよ。でも、バカ話をして笑いあっています。
心の中で涙を流しながら笑うことってあるなって、そういう人達を見て嬉しくもあり、悲しくもあり… 「カラ元気も、元気のうち」って、材木屋の先輩に教えてもらったことがあります。僕も元気でいようと思います。

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