タイのビジネスパートナーTIMBERCHARMが、現在チェンマイでコーヒーハウスを建築中です。以前にも書きましたが、現在2つのモデルがあります。「いおり」と「庵(あん)」です。それを少しずつカスタマイズして個別に対応をしています。
構造は、総ヒノキ造りの在来工法。実は構造用合板もヒノキ。壁量を確保するのは内装を兼ねた12㎜のひのきクリア合板を柱横間柱に取り付けることで対応しています。床と屋根は28㎜のひのき合板を使い水平応力を確保しています。
床下の材料は全て無色の防虫防腐注入材としています。
デッキはヒノキの上小無節材を、弊社お勧めの表面から釘の見えないKTX-jig(施工ジグ)システムで、ご覧の通りとてもきれいに簡単に素早く仕上りました。因みに外壁は焼杉です。
みなさん、実はよくお知りにならないかもしれませんが、日本のいわゆるプレカットシステムの完成度は、世界に類を見ない正確さがあります。タイのお客さんも上棟を見ていると驚きます。加工は正確で、とても分かりやすい。
日本の建物は良い木材を使ってもほとんど石膏ボードなどの建材に隠されます。
TIMBERCHARMの建物はむしろ、その木材現しの美しさを上手く利用してくれました。
私達は、材木屋として、工務店、大工さん、建築家さんともっと突っ込んだ話をしていきたいと思います。もっと良いもの、もっと美しいものを提案できるものがないか、本気で考えていきたいです。決して高価なものを作り、売るという意味ではありません。現に、このタイのプロジェクトも決して高価なものではありません。TIMBERCHARMは、いい意味でとてもどん欲に様々な要求をしてきてくれます。それが少しずつ実現するところに、材木屋の愉しみを感じています。
上棟の様子
焼杉施工の様子
桧デッキ施工の様子