ややこしい話ではなく、単純に日記的な話ですが、先日タイに行ってきました。
現在大きな木造住宅を建築中で、その現場で施工指示やら納まりについて現場のワーカーの人達と過ごしてきました。夜は彼らのキャンプで一緒に食事をし、彼らは僕にウナギっていうけどたぶん蛇を食べ、飲み、歌い…
バンコックに戻ったら、ビジネスパートナーの会社の美女3人が事務所を閉じてアテンドして貰って、スギ・ヒノキの弊社の商品を使ったバンコク市内の施工完了物件に連れていってくれました。ダウンタウンの一等地に建つレストランには杉板のルーバーやパネリング、Weworkのあるビルの一角に焼杉が使われていました。他にも結構あっちこっちにスギ・ヒノキが使われています。それらは、モノが売れて嬉しいというだけでなく、誇らしくもありました。
タイでの木材ビジネスは、特別な営業戦略だとかいったものではなく、偶然に価値観の合う人と知り合い、それが次々と繋がり、日本のスギ・ヒノキが様々な表情でタイの風景を彩る。しかも彼らが求めてくれるのは、ヒューマンスケールを基本とした日本の美意識であり、精巧な技術であり、空間であるように思います。
「足るを知る」、「一隅を照らす」といった日本の精神性が、タイのデザイナーや建築家に受け入れられて、咀嚼され、あたらしい表現として目の前にあるのを見ると、日本人として、いち材木屋として、こんな幸せがあるものだろうか?と思ってしまいます。
各プロジェクトのオーナーも、ワーカーのみんなも、ビジネスパートナーTimbercharm社のみんなも僕のことを「Kenji」と呼び、「Big Brother」と呼んでくれます。
田舎で、小さいながらも真面目に木材に向き合ってきて良かったと、ひと時幸せ感を感じています。
西下健治