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よくある質問

焼杉って?

その歴史は詳しくはわかりませんが、愛媛県や瀬戸内海の島々では古くから焼杉が家の外壁に使われていました。かつては乾燥した杉板を3枚で煙突状にし、カンナくずなどを中に入れて下から火を入れ燃やし、頃相をみて板を倒して火を消し、それをそのまま外壁材として使用していたようです。かつては相決(あいじゃくり)や本実(ほんざね)などの加工は大変だったので、板を並べて釘打ちし、板と板の合せ目に目板(めいた)を重ね張りする施工方法がありました。
そもそもは土壁作りの建物が、風雨に曝されるのを防ぐ為に、土壁の上に板を張るようになり、その板を焼くことで表面に炭素で覆うようにして、板の劣化を遅らせる目的で作るようになったのが焼杉の始まりだと思われ、実にプリミティブな考えの外壁材なのです。

1973年に、先代社長が、ふとした思い付きで焼杉の工場生産を思い立ち、機械屋さんに「こんな機械を作って!!」とスケッチを渡して依頼し、焼杉を生産し始めました。<美杉>という表面の炭を軽く落とした商品が、日本建築に似合うと西日本各地で使われ始めました。
特に京都では、表面に墨の付いたままの素焼ものは使われず、この<美杉>が寺、神社、料亭をはじめ、住宅でも盛んに使用されることになりました。ですから、京都で見る焼杉の風景は、40年前までは京都の風景ではなかったと言えると思います。
また、愛媛県、瀬戸内海の島々、岡山地方では、弊社商品名<クロ>という素焼のものが使われ、今でも地方を表わす風景として定着しています。

今日では、<美杉>、<クロ>に加えて、焼杉に塗装をした商品も含め、伝統的な日本建築だけでなく、現代的な建物にも使用されています。また、板を焼くことで耐久性を持たせるという考え方がエコロジーの極みの製品であると、海外でも評価されるようになってきています。

焼杉の施工は?

・含水率20%程度の乾燥ですから、現場で陰干しをし、再乾燥してご使用下さい。

・原則縦張りとし、胴縁の間隔は450ミリメートル以下をお奨めします。

・釘は、脳天打ちとし1ヶ所に2~3本打ちつけてください。使用する釘は、着色釘(黒)か、真鍮釘(L38~45程度)をお奨めします。釘を打つ際に、クロ、クロ塗装の場合、表面の炭が多少剥がれます。なるべく寸止めで打ちつけてください。

詳しくは、焼杉施工要領のページをご覧ください。

焼杉施工要領のページへ

焼杉の経年変化とメンテナンスは?

・クロ、クロ塗装については、表面の炭がもろく、衝撃や摩擦により剥がれ落ちますので、十分な注意が必要です。剥がれた時には目立ちませんが、徐々に経年変化が進み、その部分だけが色落ちします。それは風合いとしてとらえてください。

・美杉は変色が早いですが、時期を見て塗装することをお勧めします。ただ、塗装なしでも使用できます。塗装はオイルステイン、オスモカラーの外部用などの塗料をお勧めします。

・無垢材を外装材として使用しますので、多少の巾違い、反り、割れが起こります。

各種類の商品紹介ページに、それぞれの経年変化の例を示していますので、ご参考ください。

焼杉の耐久性は?

・使用場所によっていろいろですが、一般的に愛媛では30年程度は普通に使っています。ただ、厚みによって耐久性に差もできますから、昔から外壁材として使われていた15ミリメートル厚をお勧めします。

・長年の使用すると、徐々に、変色、反り、割れ、抜け節などが起こりますが、焼杉はあくまでも壁下地材の保護材です。反りについては適当に釘の増し打ち、変色については塗装での対応をしてください。

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